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仙台市動物管理センター主催講演会「被災者とともに歩むペットロスケア」より.6 <悲嘆>

愛している、大切な存在を失った時、
残された私たちは、大きな『悲嘆』におそわれます。


大切な人、伴侶動物の喪失に対する、
さまざまな心理的・身体的症状を含む情動的(感情的)反応を『悲嘆』と呼び、
これは、分離不安と捉えられ、
喪失の対象への愛着の度合いが強ければ強いほど、
悲嘆(苦痛)の度合いは強い、とされているそうです。


悲嘆には、社会的に正当性が認められない『非公認の悲嘆』とされるものがあり、
伴侶動物を失ったことによる悲嘆も、そのひとつ。


しかし、長い間、非公認とされてきた伴侶動物を失ったことによる悲嘆も、
最近、ようやく、少しずつではありますが、
公認される悲嘆、と位置づけられるようになってきました。


伴侶動物を失った人の、約半数近くの方々に、
不眠、食欲不振、腹痛、頭痛等の身体不調が起こることが
明らかになってきたためです。


悲嘆のプロセスには『段階(位相)モデル』と言われるものがあり、
これは
「遺族の精神内部の状態や行動に関する性質や順序を抽出し、
原則として、喪失後の反応を時間順に順序づけよう」とする考え方だそうです。


この悲嘆プロセスを具体的に見てみると

■無感覚・不信(数時間〜数週間)
 例:伴侶動物の死が信じられない

⇧⇩

■思慕・探求(数ヶ月〜数年)
 例:再会を求め、探し歩く

 ※探求が始まるということは、自分の愛する伴侶動物が自分の目の前から
  いなくなってしまたということを認めはじめた、という証だそうです。

⇧⇩

■混乱と絶望
 例:再会ができないとわかり、激しく落胆する

⇧⇩

■再建



上記の「無感覚・不信」「思慕・探求」「混乱と絶望」「再建」は、
順を追って進むものではなく、行きつ戻りつするのが一般的だそうです。


伴侶動物が亡くなってしまったことを受け入れた、と思えた次の瞬間には、
また、それが信じられないことになり…、
という心の動きは、容易に想像がつくところ。




悲嘆のプロセスをきちんとクリアし、
自分の気持ちの中で折り合いをつけるためには、
相当の長い時間が必要だろうと覚悟せざるを得ない、と感じています。


愛着が深く、お互いの絆が強いほど、
悲嘆は大きく大きくのしかかってくるでしょう。


愛すれば愛するほど、失った時の悲嘆は大きいとわかっていても、
それでも愛してしまうのが、伴侶動物という存在。
失った時の悲嘆を大きくしたくない、という理由で
愛を注ぐことをとめられるものでは、決してありません。


伴侶動物は、それほど尊い存在なのだと思います。




■ 仙台市動物管理センター主催講演会
「被災者とともに歩むペットロスケア」より.1 <愛着について>


■仙台市動物管理センター主催講演会
「被災者とともに歩むペットロスケア」より.2 <依存について>


■仙台市動物管理センター主催講演会
「被災者とともに歩むペットロスケア」より.3 <ペットロスとは>


■仙台市動物管理センター主催講演会
「被災者とともに歩むペットロスケア」より.4 <喪の作業>


■仙台市動物管理センター主催講演会
「被災者とともに歩むペットロスケア」より.5 <喪の作業の課題>







今日も最後までお付き合いくださいまして、ありがとうございます。
猫さんと皆様との絆が、今日も、いっぱい深まりますように。
キャットシッター猫屋敷・鈴木美由起


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仙台市動物管理センター主催講演会「被災者とともに歩むペットロスケア」より.6 <悲嘆>_d0165160_10294120.jpg
仙台の、猫専門のペットシッター「キャットシッター猫屋敷」のページです。

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by ilove_nekoyashiki | 2011-10-05 10:43 | 講演会・講習会
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