さっきまで野良猫さんだった猫さん

いろいろ、たくさんの事情が重なって、
先週木曜日から、
「ついさきほどまで野良猫だった」という生後2ヶ月半ほどの男の子猫さんを
お預かりしていました。

私が少しでもそばに寄ろうものなら「シャーッ!!」「カッ!!」を連発。
それ以上近くに来るな！
そばに来たら、この爪でひっかくぞ！
ぼくは、こんなに強いんだぞ！と
必死の威嚇行動を見せる子猫さん。

小さな小さな体で、懸命に自分の身を守ろうとする その姿は、
見ていて、痛々しいほど。

「大丈夫、大丈夫。こわくないよ」
「たくさん ごはんを食べようね」
「安心して眠ってね」…

人間が怖い存在ではないことを知ってほしいとは思っても、
子猫さんが心を開いてくれるまでには、もっともっとたくさんの時間が必要。
残念ながら、限られた時間の中では、
彼が、なるべく怖い想いをしないよう、心を配るのが、
私にできる精いっぱいのことでした。

こうやって必死に自分の身を守り、
野良猫さんたちは、毎日を一生懸命に生きているのですね。




昨日遅く、彼と、彼の姉妹ふたりとお母さん猫さんの
新しいしあわせを託して参りました。

ほんの短い時間のご縁ではありましたが、
野良猫さんが抱える問題、
野良猫さんを増やしてしまう、私たち人間の問題や責任などなど、
いろいろなことを、考えさせてくれた出会いでした。

子猫さんと過ごした日々を振り返りながら、
心に浮かんでくるあれこれを考えてはみるものの、
答えはまだ見つけられずにいます。

時間はかかるかもしれないけれど、でも、しっかりと、
猫さんたちすべての、本当のしあわせについて考え、
私なりの答えを見つけなければと思っています。


















写真は、幼い日のうめちゃん。
左目を厚く覆っていた膿がきれいになった頃です。
今回の猫さんとの出会いで、
うめちゃんには、私を威嚇する力さえ残っていなかったのかもしれないと思い至りました。
うめちゃんも、必死に、懸命に、とても頑張って命をつないだ、
さっきまで野良猫さんだった猫さんです。






新しい道を歩みはじめた子猫たちとお母さん猫さんが、
しあわせでありますようにと、毎日祈りたいと思います。

子猫さん、ありがとう。
素敵な出会いでした。



最後までお付き合いくださいまして、ありがとうございます。
心より感謝申し上げます。

キャットシッター猫屋敷・鈴木美由起


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